どうも!Nyaoです!
資産運用会社でアナリストやってました!
先日 YouTubeにアップしたこの動画を受けて、フォロワーさんから
「週末5/21のオーストラリア総選挙はどうなる?」とのご質問をいただきました。
こういう質問をもらえるのはNyao的に非常にありがたい。
ということで、せっかくなので、
豪選挙にそこまで興味のなかった人、完全にアウトオブ眼中だった人でもわかるように
基礎的な単語の説明もしながら、超絶わかりやすく解説していきたいと思います!
【Nyaoのプロフィール】 ・資産運用会社、投資ファンドでアナリスト経験5年。FX歴12年。 ・証券アナリスト資格有。京都大学工学部卒。 ・"超わかりやすいファンダメンタルズ解説” を目指して2021年よりSNS配信開始。 →詳細:「【自己紹介】Nyaoって何者?投資ファンドで働いてたってほんと?」
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オーストラリア(豪)の主な政党は?
豪の主な政党は保守連合(与党:現政権)と労働党(野党:ライバル)。
この二つがいわゆる二大政党で、選挙のたびに政権を争って与党と野党を行ったり来たりしている。
日本で自民党と民主党が選挙のたびにごちゃごちゃ争ってるのに似てる。けど
豪の政権はやたらと頻繁にコロコロと変わることで有名。
そういう意味では日本の首相もコロコロ変わる頻度では負けてないか
2つの政党の違いは?
2つの政党の違いを説明するにあたって、先に右派と左派について簡単に解説しておきたい。
政党のキャラというか方針というか色合い(カラー)を表すときに
右派と左派という言葉がよく使われる。
政党っていわば「政治を行いたい人間の集まり」みたいな感じなんやけど
人が集まるときには、そこになんらかの目的とか方針が必要となる。
政党の場合、方針は大きく二つ。
「今のままでええやん派」か「今の体制変えていこうぜ派」か。
ざっくりといえば、前者が右派(保守派)、後者が左派(革新派)。その間が中道派。
ちなみに国への愛が強すぎたり、その逆やったりすると過激派が生まれたりする。
豪の今の与党である保守連合は中道右派、つまり
「できれば今までの体制を継続したい(けど、難しそうなら柔軟に対応しよう)」
ざっくりとはこんな感じのスタンス。だいぶざっくりとやけどw
逆に最大野党の労働党は中道左派。
「できれば今の体制変えるのに挑戦していきたい(けど、難しそうなら(以下略))」
各政党の支持基盤は?
政治を見る上で各政党の支持基盤を知っておくことも大事!
政党がどういった層の人たちの票で支えられているのか?を知っておけば、
その政党が選挙に勝利したときに
「誰にとって都合の良い政治が行われそうか?」を知ることができる。
保守連合の支持基盤は中産階級や中小企業(ちょっと金持ちとか労働者を雇う側とか)。
労働党の支持層は労働者階級。最近では知識層や移民からの支持も高まっている。
金持ちからすると、今の体制でうまく稼いできたから金持ちなわけで
「今のままでいいんじゃね?」って考えで保守連合(右派、保守派)に投票する。
労働者(ブルーカラー)の人たちや移民の人たちからすると
今の政治体制や待遇に不満を持つ人も多いので
「もっと金持ちからバンバン税金取りまくったれよ!おれらの給料上げてくれよ!」ってなわけで
労働党(左派、革新派)に投票する。
冒頭の右派、左派のお話とつながってきたと思う。
各政党のトップは?どうすれば首相になれるの?
保守連合のトップはモリソンさん。(画像左)今の首相。
労働党のトップはアルバニージーさん(画像右)
選挙のときの写真って大体怒ってるみたいな顔なん、なんでやろね
しかも顏が似ててややこしい。けどぜひ覚えておこう。
特にモリソンさんは日々の報道でも良く出てくるからね。
豪の議会(日本の国会みたいなやつ)は上院と下院に分かれてるけど、
大事なのは下院の議席数の過半数を取ること。
下院の過半数を取れた政党の党首(リーダー)は晴れて首相に!
選挙前の進捗は?
直近の世論調査ではアルバニージーさん(労働党)が一歩リード。
国民がモリソンさん(保守連合)の政策に不満を示しているのは以下のポイント。
- コロナ対策なんとかせえや・・・
- インフレ(特に住宅価格と家賃の高騰)なんとかせえや・・・
- 中国との関係なんとかせえや・・
特に3点目が最近は大きな話題に。。。
対中関係悪化の進捗は?モリソンさんの失敗とは?※22年5/29追記更新!
豪は輸出総額の3割以上が中国向けという異常なまでの高依存体質。
貿易総額 7,969億豪ドル (1)中国30.7% (2)米国9.1% (3)日本8.3%
(2020年、財・サービス、出典:外務貿易省統計)
輸出:4,361億豪ドル (1)中国36.4% (2)日本10.7% (3)米国6.3%
輸入:3,608億豪ドル (1)中国23.9% (2)米国12.6% (3)日本5.5%
いわば最大のお客さん。ほんまはめっちゃ仲良くしとかなあかんのに、
2020年、豪はその中国に 喧嘩を売った 。
「コロナの発生源、お前の国やろ」と。
その他にも中国との関係悪化につながる行動を毅然とした態度でとり続けてきたモリソンさん。
けど、ここまではむしろ国民からは支持されていた。
どこでしくじったか。
22年4月19日、ソロモン諸島が中国と正式に安全保障協定を締結。
これが大問題。
ソロモン諸島の位置を見て欲しい。
そう、豪との距離がめちゃくちゃ近い。距離にして約2,000キロ。
これは、もし仮に中国がソロモン諸島に軍事設備を置けば、豪にすぐに攻め込める、ということ。
だから、「なにしてんねんモリソンおいいいいいッ!!!!」ってなわけで責められてるわけです。
ただ、問題は、
「それって労働党に変わったら解決すんの?」
ってとこですよ。
答えはノー。
昔は親中派と言われてた労働党。
しかし、その裏で中国からいっぱいお金もらってたことが発覚し、過去に大問題になったことあり。
どっちになっても微妙かな~なんて言われてる一つの理由になっとります。
【あわせて読みたい記事】 中国経済を見ていく上で重要な指標「ローンプライムレート」とは? →「LPR(ローンプライムレート)って何?中国人民銀行の金融政策ようわからん!って人向け。超分かりやすい解説」
選挙前後でのマーケットへの影響は?
さて、いよいよ本題に。
すでにご説明したとおり、豪の二大政党はいずれも中道(中立)寄りのため
言い方は悪いが、どっちに転んでもそこまで変わらんやろ、ってのが本音。
以前はアルバニージーさん(労働党)が
「当選したら金持ちからめっちゃ税金とったるで」とか過激発言してたりして
マーケットも警戒してたけど、それが原因で前回の選挙、あとちょっとのとこで負けた経緯もあるんで
今回は大人しくしてるってのが現状。
だから先日のフランス大統領選みたいに
「ルペンさん(超過激右派=革命軍クラス)が大統領になったらユーロは即ゲームオーバー」
みたいな極端な展開にはなってない。
強いて警戒するならアルバニージーさん(労働党)が当選した場合。
彼の公約に「労働者層の賃金上昇」が含まれており、
現状の豪の高いインフレ率に更に物価上昇圧力が加わることになる。
投資家としては中長期的なインフレ継続に対する中銀(RBA)の対応には
常に目を光らせておきたいところ。
しかし、とにもかくにも、やはり選挙というイベント自体がマーケットからすると
読めないという意味でリスクイベントなので週を跨いだポジション持ち越しは推奨しない。
Nyaoも豪ドルポジ持つなら金曜までにクローズする予定。
週末には一時的なポジション調整の流れが起こる可能性もあり、要注意。
最後に ※22年5/29追記更新!
はい!ということで
Nyaoなりの考えをまとめつつ、政治や政党の基礎について解説してみました。
【あわせて読みたい記事】 この記事の続きはこちらから。選挙結果はどうなったのか?その影響は? →「豪政権交代!総選挙の結果は労働党勝利!!新政権下の政策方針と今後の注意点は??(22' 5/24時点情報)」
今後もこういった注目イベントやファンダの基礎について
初心者の方にもわかる形でどんどん解説していきたいと思うんで
リプやDM、コメント欄にてリクエストや応援メッセ(特にこっち)お待ちしております。
最後に!
今日の記事みて1ミクロンでもファンダ面白そう!と感じたそこのあなた。
ぜひぜひお待ちしております(結局最後は宣伝かいっw)
ってなわけで、それではまたお会いしましょう♪
See You(‘ω’)
文責:Nyao
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