どーも!Nyaoです!
資産運用会社でアナリストやってました!
今回は8/3発表の米ISM非製造業景況指数のポイントについて
初心者にもわかるように簡単解説していきます!
これを知ってぜひご友人にドヤ顔で教えてあげてくださいね!
それでは参りましょう♪
【Nyaoのプロフィール】 ・資産運用会社、投資ファンドでアナリスト経験5年。FX歴12年。 ・証券アナリスト資格有。京都大学工学部卒。 ・"超わかりやすいファンダメンタルズ解説” を目指して2021年よりSNS配信開始。 →詳細:「【自己紹介】Nyaoって何者?投資ファンドで働いてたってほんと?」
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まずは前提知識のおさらい
ISM非製造業景況指数ってどんな指標なの?
指標の意味と見方についてはこちらから
→ISM非製造業景況指数
※このブログでは専門用語にリンクをつけてその先で解説しているのでぜひご活用ください
ISM製造業景況指数(22’8/3)結果の概要は?
指標結果とマーケットの反応
結果:56.7(予想:53.5、前回:55.3)
めっちゃええ結果やん!!
ということで、マーケットは当然ドル買い!
指標結果の中身についてみていこう!
サービス業における経済活動は7月に26ヶ月連続で拡大し、56.7%を記録。
上昇の主因は企業活動や新規受注の増加。
陸上トラック輸送の利用可能性の問題、労働力の制限、様々な資材不足、インフレなどが、引き続きサービス部門の障害に。
→物流の停滞・労働需給の逼迫・サプライチェーン問題・インフレはISM製造業と共通の問題。
(業界別業績)
・7月成長:鉱業、不動産、リース、行政、企業経営・サポートサービス、建設、教育サービス、その他サービス、公益事業、専門・科学・技術サービス、ヘルスケア・社会支援、運輸・倉庫、卸売業、情報産業
・7月減少:農業、林業、漁業、狩猟、小売業、金融・保険業。
企業活動
26ヵ月連続のプラス。
「7/1から新年度が始まり、モノやサービスの需要が高まった」
「重要な資材の入荷が増え、より多くのプロジェクトに取り組めるようになった」
→企業の新規事業への投資活動が盛んに。(新規受注も同様。)
7月の企業活動が・・・ ・増加:鉱業、不動産、リース、教育サービス、行政、企業経営・支援サービス、公益事業、建設、その他サービス、専門・科学・技術サービス、ヘルスケア・社会支援、卸売、運輸・倉庫、情報 ・減少:農業、林業、漁業、狩猟、宿泊・飲食業、小売業、金融・保険業。 →一次産業と飲食系(対面系)と金融系が悪化。
新規受注
26ヵ月連続の増加。
「新規ビジネスへの要望が増加」
7月の新規受注が・・・
・増加:不動産・賃貸・リース、鉱業、教育サービス、行政、運輸・倉庫、その他サービス、公益事業、会社経営・支援サービス、建設、専門・科学・技術サービス、ヘルスケア・社会補助
・減少:農業、林業、漁業、狩猟、宿泊・飲食サービス、小売業、情報産業、卸売業。
→企業活動が微妙な企業群と同じ。
雇用
過去6ヵ月間で4回目の縮小。
「従業員の離職、後補充に時間がかかる」
「退職者や新たな機会を求めて退職する人が増え、新たな候補者の採用が困難」
→労働供給側はISM製造業と同じ傾向。労働需給は逼迫。
7月の雇用が・・・ ・良好:鉱業、建設、宿泊・飲食サービス、その他サービス、企業経営・サポートサービス、行政、専門・科学・技術サービス、卸売業。 ・悪化:農業、林業、漁業、狩猟、金融・保険、教育サービス、運輸・倉庫、不動産、レンタル・リース、公益事業、医療・社会補助の順。
入荷遅延(Supplier Deliveries)
※50%を超えると納期が遅くなり、50%を下回ると納期が早くなることを示す。
「人手不足による配送業者のドライバー不足」
「世界的な供給問題により、いつ、どれだけの製品が到着するのかが不透明」
→まだまだ入荷遅延問題は解消されず。
→運輸・倉庫の雇用悪化やISM製造業の生産項目とも整合的。
7月に配送が・・・
・遅延:鉱業、農林水産業、金融・保険業、宿泊・飲食サービス業、教育サービス業、建設業、公益事業、医療・社会福祉、企業経営・支援サービス、不動産・レンタル・リース、行政、専門・科学・技術サービス、輸送・倉庫、情報産業の順。
在庫
2ヵ月連続のマイナス。
サービス業は引き続き在庫の補充に苦労しており、在庫指数は2ヵ月連続で低下。
回答者のうち、41%が「在庫を保有していない」または「在庫を測定していない」と回答。
「リードタイムが長いため、安全在庫を消費」
「サプライチェーンの問題により、在庫はまだ望ましい水準より低い」
→原材料が届かないから在庫をはけてる状況。
7月に在庫が・・・
・増加:鉱業、公益事業、卸売業、教育サービス、運輸・倉庫業、行政、専門・科学・技術サービス。
・減少:芸術・娯楽・レジャー、小売業、農林水産・狩猟、その他サービス、不動産・賃貸・リース、会社経営・支援サービス、金融・保険、医療・社会福祉、建設、情報。
仕入れ価格
前月比では17年5月の8.7%ポイント低下以来、最も急な低下。
→けど勢いが鈍化しただけでインフレは継続。
→ISM製造業同様に、エネルギー・資源価格の下落・上昇鈍化の影響が大きいかと。
7月の物価が・・・
・上昇:鉱業、行政、情報、宿泊・飲食サービス、農林水産・狩猟、教育サービス、金融・保険、企業経営・支援サービス、専門・科学・技術サービス、不動産・レンタル・リース、運輸・倉庫、建設、医療・社会支援、その他サービス、公益事業、卸売
・下落:なし
受注残
19ヵ月連続で増加。
「部品のリードタイムが長いことによる遅れ」
「納品が遅れているため、前月より受注残が多い」
→受注してるのに上流で原材料が止まっていたり、
物流が停滞しているせいでサービス提供できない=受注残が増加
→新規受注が取れない=受注残が減少。
7月に受注残が・・・ ・増加:宿泊・飲食サービス、不動産・賃貸・リース、その他サービス、行政、公共事業、教育サービス、小売業、専門・科学・技術サービス、医療・社会補助の順。 ・減少:芸術・娯楽・レジャー、農業・林業・漁業・狩猟、金融・保険、建設業、卸売業。
輸出の新規受注
6ヵ月連続で増加。
7月に新規の輸出受注が・・・ ・増加:宿泊・飲食サービス、鉱業、不動産・賃貸・リース、建設、公益事業、教育サービス。 ・減少:芸術・娯楽・レジャー、農林水産・狩猟、情報、運輸・倉庫、卸売業、専門・科学・技術サービス。
輸入
2ヵ月連続で低下。
7月に輸入品が・・・ ・増加:鉱業、情報産業、運輸・倉庫業、教育サービス業、公益事業、卸売業、医療・社会福祉事業。 ・減少:芸術・娯楽・レジャー、農林水産・狩猟、不動産・レンタル・リース、その他サービス、宿泊・飲食サービス。
在庫センチメント
過去4ヵ月間減少からの上昇。
「自社の在庫を企業活動の水準と比較して、やや高いと感じている」
7月に
「在庫が高すぎる」と回答:小売業、医療・社会福祉、情報産業、卸売業、公益事業。
「在庫が低すぎる」と回答:宿泊・飲食サービス、企業経営・支援サービス、教育サービス、不動産・賃貸・リース、専門・科学・技術サービス、建設。
アンケートを受けた企業の声
飲食・宿泊業界
「レストランの売上はここ数週間軟化している(休日明けや季節的な要因による)」
「人手不足は一部の市場において依然として課題」
「(ロサンゼルス郡の)多くの拠点では、(室内)マスク義務化の復活の可能性があるという知らせを受けた。」
住宅・不動産業界
「金利は住宅建設市場に大きな影響を及ぼしている。」
「住宅購入者が月々の支払いに耐え切れなくなり、キャンセル率が高まっている。」
「地域社会への交通量は減少している。インフレが多くの購入希望者を遠ざけている。」
→住宅・不動産業界のエンドユーザーの悩みは深刻。
但し、企業活動や新規受注は未だ好調。=需要は堅調。
教育業界
「市場全体が強化され、改善の兆し。価格上昇で固定予算が圧迫されている。コストダウンから供給継続性の確保にシフト。高等教育は志願者が増加し、伸びている。」
ヘルスケア・社会福祉
「ビジネスは引き続き、パンデミック前の水準を下回っている。(患者)」
「国勢調査や訪問者数は増加しているが、この6ヶ月で頭打ちのようだ。」
企業経営・サポートサービス
「経済の弱体化を感じることができる。」
「顧客は景気後退を見越して適切な対応をしている。」
科学・技術関連専門職
「ほとんどの業種で採用需要が堅調に推移」
「技術系は採用・解雇が一段落した。」
「あらゆるスキルレベル、ポジションで求人数が候補者数を大きく上回っており、依然として候補者市場である。」
→ISM製造業同様に、雇用の需要も高い水準。
行政
「全般的なコスト上昇が今の大きな焦点。燃料や食料が最も一般的な焦点だが、それは全体にわたっており、有資格者の求人市場不足の圧力があり、賃金やその他の手当の引き上げが求められている。」
小売業
「(我々は)在庫削減モードであり、在庫レベルを現在の低い販売傾向に合わせようとしている。」
→製造業ISMの消費者在庫の動向とも一致する。
景気悪化対策。
公益事業
「堅調に推移しているが、経済面で逆風が吹いているのは確か。」
「ただし、サプライチェーンの問題は緩和されつつあるようだが、まだ芳しくない。」
卸売業
「外食は引き続き好調。在庫や個人消費を過度に懸念しているため、軟調に推移”
コモディティの動向(ご参考)
値上がりした商品
アルミニウム製品* (8)、化学品 (4)、コーティングされたフリーシート、コンピュータアクセサリー、ディーゼル燃料 (20)、卵、電気部品 (18)、燃料* (19)、運賃、ガソリン (20)、ホテル料金 (3)、空調設備、労働 (20) 、労働-臨時、医療用品、鋼製品 (19) 、トランス (2) 輸送コスト、旅行 (3) およびユーティリティ。
値下がりした商品
アルミニウム製品、銅線、燃料、木材(2)、塩ビ管、鉄鋼。
供給不足の商品
家電製品(5)、被覆フリーシート、コンピュータハードウェア、電気部品(4)、食品および飲料、労働(12)、マスク、マイクロチップ(3)、針および注射器(7)、紙製品(5)、樹脂ベース製品、変圧器(3)、および車両
指標発表前後のNyaoのトレードの振り返り
米ペロシ下院議員が訪台問題でリスクオフ懸念を高める中、
米ISM非製造業の結果を見て、
リセッション懸念を否定するFRBメンバーの発言根拠になり得るなと
判断してこの週の投資方針に則って、ドル円押し目買い。以上!
まとめ
はい!ということで本日の内容は以上です。
今回のISM非製造業景況指数の結果と今週の投資戦略について
簡単にご理解いただけたのではないでしょうか?
ということで、、
この記事をご覧になった方は
ぜひぜひお待ちしております(結局最後は宣伝かいっw)
ってなわけで、それではまたお会いしましょう♪
See You(‘ω’)
文責:Nyao
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