マネタリーベースとマネーストックの差額を調整する乗数のこと。
別名、貨幣乗数。
マネタリーベースとマネーストックの違いが分からない方は
先にそちらの解説を見てからこのページに戻ってきてくださいね!
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以下、信用乗数の計算方法について解説していきます。
マネタリーベースを信用創造で増やしたお金がマネーストックだ
というお話はすでにご覧いただいたと思います。
では一体いくらのお金が増えるのか?
この倍数を表すのが信用乗数です。
信用創造の解説でAさんが預け入れたお金100万円を元手に、
銀行はBさんに70万円融資したお話をしました。
これを使って説明していきましょう。
なぜ銀行はAさんの100万円全部をBさんに融資しなかったのか?
それは銀行内に残しとかないといけないお金の比率が決められているからなんです。
なんせ、急にAさんにお金下ろしたいですって言われたときに対応できませんからね・・
ここで、この残しとかないといけないお金を支払準備金、
お金の比率を支払準備率というんですが、
今回のケースだと、100万円のお金に対して30万円銀行に残しておいたので、
支払準備率30%ということになりますね。
この後さらにBさんは借りたお金をCさんへの支払いに充てたとしましょう。
Cさんは70万円を別の銀行に預けますが、
この銀行も支払い準備率30%残して、この70万円を別の誰かに融資します。
この銀行は70万円×(1-30%)=49万円まで融資できますね。
こうしてどんどん経済全体での預金残高だけが膨れ上がっていく。
しかし、支払準備率の分だけ膨れ上がるスピードは減速していくので、一定値に収束します。
等比数列の計算を挟むので詳細は割愛しますが、最終的に、
信用乗数=1/支払準備率
で計算することができます。
さっきの例だと、支払い準備率=30%だったので、信用乗数は約3.3倍
つまり、マネタリーベースが3.3倍に増えた数値、それがマネーストックだと概算できます。
今回は少し見慣れない単語も多くややこしかったかもしれませんが、
信用乗数についてぜひ覚えていただけたらと思います。
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